にんじんの塔

ずっと UNDER CONSTRUCTION

さしすせそ

仕事を辞めると決めた後に悪化した病気。治してから次の仕事を見つけようと周りは言う。早く治して欲しいけれど私の思い通りにいくはずもなく、次の診察を待つ日々。過ぎ去る時間。老いて価値を失う私。

 

また結婚したいかと問われたら、負け惜しみでもなんでもなく本当にまだ怖いのだけれど、取返しのつかなくなった頃に後悔しても遅いだろうからなんとなく続けている婚活。

 

本当に好きな人とは一緒になれないの分かっているのに。

 

とても長くなってしまうから端折るけれど私はとてもとても深い孤独を経験してしまったから、寂しがりやなんかじゃなくなってしまった。
誰でもいいから出会いたい、あるいは誰かに分かって欲しい、そうして愛されたい。そういう感情を失ってしまった。そのはずだ。じゃあ、どうしてブログなんて書いているの?と問われたら何も言えないのだけれど。

 

今日も男性の自慢話を聞かされた。二杯目のアイスコーヒーのせいだろうか、胃が痛かったのは。それとも言いたくない台詞を言わされたからだろうか。さすが、知らなかった、すごい。

 

体重が増えた。増えてからそろそろ2年になる。なのに今の自分を受け入れられなくて苦しい。どうして太ったのか分からない。最初は人間関係のせいだと思っていた。好きでもない男と付き合っていた。好きでもないのに気を遣っていた。好きでもないのに頻繁に会っていた。
彼は産まれて初めて私の容姿を面と向かって否定した人だった。彼は私の外見ではなく内面に惹かれたという事を伝える為だと主張し、私はそれを理解しようとした。彼と縁が切れてから少しだけ体重が落ちたので、やっぱりストレスのせいだと思っていた。けれどそれからも体重は増え続けた。毎朝目を覚ますとすぐに裸になって体重を測り続けた。毎日痩せることばかり考えていた。出来うることを試した。でもたった2㎏も痩せられない。どうして。あれだけ痩せていて周りから太った方がいいと心配され暴飲暴食しても全く太らなかったのに。2023年5月から私は変わってしまった。


ああ、そうか、私は待っているのかもしれない。全てが終わることを。私が女でなくなる事を。
もう今さら頑張ったって年齢は変えられないからねと手抜きしている美容。高価なものを買ったのに使っていない化粧品を眺める。捨ててしまったエルメスやグッチの化粧品を思い出す。お腹のぜい肉を触る。過去の面影のない肉体を鏡に映す。そうか私は愛されないと納得できる理由とともに24時間生きるようになってしまったのかもしれない。

 

本当は戻りたくないのかもしれない。
もう無駄に愛されずに済むように。そうしていつしか飽きられずに済むように。

早く終わらせて。そうして早く物語にさせて欲しい。

 

本当はまだ愛されたいくせに、と呟いて少しだけ泣いた。

彼らは曲だけ残して去る

今日はいつもよりちょっぴり早起きしなくてはならなかったので昨日は早めに寝た。
久方ぶりに夢の中であの人に会えた。会ってしまった。雨音の中、夢の余韻に浸りたかったけれど時間がなかったのでバタバタと支度をして出かけた。


もう本当に会うことのない人のことを忘れるにはどうすればいいのだろう。これだけSNSが普及したって、あれから彼がどんな風に生きているのか知りたい気持ちを満たすことすら出来ない。また会いたいなんてもう思えないくらい昔むかしの話だ。

Twitterで少しでもいいなと思ったら過去ログなんて読まず年齢も容姿も知らず出会えたりするような時代の話じゃない。とりあえず会っちゃおうじゃないんだよ。いいか?私はもう若くない。だから私はもう、会いたいなと思った人に気軽に声をかけたりなんか出来ないんだ。

丁寧に日々の記録を積み重ねる誰かと数年経ってやっと会えるような世界を思い出して寂しくなる。そう、これはただの嫉妬です。若さへの嫉妬?時代の違いへの苛立ち?そこまではまだ分からない。


今年初めて知り合った男の人に教えてもらった曲を聴いている。彼とは会うこともなく終わった。私なんてその程度のもんだ。あれだけ自信に満ちて高飛車だったのに、私はいつからか他人の顔色を窺うようになったらしい。そうして好いてもらえばすぐに心を開く。

東京は何でもある街だから、私のことを特別で他に代わりのない人間として思ってもらうことにずっと苦戦している。愛想を尽かされても嫌われても逃げられても捨てられても負けてはいけない。


色々な曲に色々な人との思い出が染み込んでいくので、どの曲を聴いてもなんだか切ない。
誰もが知っている名曲が、ある意味何も考えずに聴ける曲が、いつかとても切なく苦しくなって聴くことが出来なくなってしまうだろうことも、私はもう知っている。